「歩いても 歩いても」ネタバレ!あらすじや最後ラスト結末は?

映画「歩いても 歩いても」は、阿部寛主演、是枝裕和監督の2008年の日本映画です。
国内外で13もの賞を受賞しています。
なかでも、樹木希林さんの受賞が半数以上あります。

そんな、映画「歩いても 歩いても」のネタバレ、あらすじや最後ラスト、結末、見所について紹介します。

■ スタッフ
監督: 是枝裕和
製作: 「歩いても 歩いても」製作委員会
脚本: 是枝裕和
撮影: 山崎裕
音楽: ゴンチチ

■ 主要キャスト
横山良多:阿部寛 –
横山ゆかり:夏川結衣
片岡ちなみ:YOU
片岡信夫:高橋和也
横山あつし:田中祥平
横山とし子:樹木希林
横山恭平:原田芳雄
片岡さつき:野本ほたる
片岡睦:林凌雅
小松健太郎:寺島進
西沢ふさ:加藤治子

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「歩いても 歩いても」あらすじ

「歩いても 歩いても」あらすじ

息子を亡くした夫婦と、兄を亡くした姉弟。
それぞれに家族を持った姉のちなみ(YOU)と弟の良多(阿部寛)が久しぶりに集まった夏のヒトコマを、是枝監督特有の丁寧さで描かれた作品です。

どこにでもいる普通の家族のちょっとだけ特別な日。
そんな一日をベテラン俳優陣が魅せてくれることで、ちょっと切なかったり寒気がしたり、深く楽しめる物語のはじまりです。

「歩いても 歩いても」ネタバレ、最後のラスト結末は?

「歩いても 歩いても」ネタバレ、最後のラスト結末

今日は亡くなった兄・ジュンペイの命日。
東京に住む良多(阿部寛)も帰ってきて久しぶりに家族が揃うということで、朝からとし子(樹木希林)とちなみ(YOU)は台所に立っています。

良多(阿部寛)は電車で実家に向かっていました。
しかし、ただでさえ父親と噛み合わない上に、現在失業中の彼は気乗りしない様子・・・。

一泊する予定をなんとか日帰りに出来ないかと提案する彼を、妻のゆかり(夏川結衣)がたしなめます。
未亡人として息子のあつし(田中祥平)を連れて帰省する彼女も緊張しているのです。


そんなゆかり(夏川結衣)の事をとし子(樹木希林)は受け入れきれていないようです。
旦那がなくなって三年で再婚だなんて情が薄いのよ、とちなみ(YOU)に愚痴を言っています。

何度かゆかり(夏川結衣)に会ったことのあるちなみ(YOU)は笑っていなしますが、とし子(樹木希林)は息子にはもっといい人がいたはずだという思いが消せないでいるのでした。


良多(阿部寛)達が実家に帰ってきました。
ちなみ(YOU)の子供たちを中心に和やかな会話が交わされます。

恭平(原田芳雄)もこもっていた診察室から出てきましたが、まるで今良多(阿部寛)に気づいたかのような態度・・・。

いつもそう、ジュンペイがお嫁さんを連れてきた時も診察室に隠れちゃってね、と思い出話をするとし子(樹木希林)にとって、恭平の態度はいつものことなのです。

良多(阿部寛)は持参したスイカを冷やすため風呂場へと向かいます。
タイルが割れ古びた風呂には、洗い場に手すりが取り付けられていました。

そっとその手すりを握ってみる良多(阿部寛)。


昼の食事準備のため、二階にテーブルを取りに上がってきた良多(阿部寛)は、手伝いに来たちなみ(YOU)に、両親がゆかり(夏川結衣)の事を何といっているか?と質問しました。

ちなみ(YOU)は特に応えることもなく流しますが、彼は彼なりにゆかり(夏川結衣)の事を気にかけているようです。

取り寄せた近所の寿司をつつきながらの昼食。
ちなみ(YOU)の子供たちは庭でスイカ割りに興じています。

結婚したんだし、と車の購入を進めてくるちなみ(YOU)の夫・信夫(高橋和也)の言葉を聞いて、うっとりとした顔をしたのはとし子(樹木希林)です。

彼女の夢は息子の運転する車で買い物に行くことだ、と言うのでした。

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そんな時良多(阿部寛)は携帯を気にしています。
彼は出版社への就職を希望していて、その連絡を待っていたのです。

仕事?という問いかけに、とっさに嘘を重ねてしまう良多(阿部寛)。
絵画修復師である彼は、次の仕事は世田谷から頼まれている、と言ってしまいました。

それを聞いたちなみ(YOU)が、以前見た新聞で修復師のことを得のお医者さんだと書いていた、と言います。

しかし医者にコンプレックスを抱える良多(阿部寛)は、医者なんてそんな偉そうなもんじゃない、と皮肉混じりに言葉を返すのでした。

その会話を複雑そうな顔で聞いているゆかり(夏川結衣)は曖昧な笑顔を浮かべることしか出来ません。


ジュンペイの奥さんは、再婚して所沢に住んでいるという話になりました。
それを聞いて、子供が出来ていたら再婚は難しかっただろう、と言ってしまう恭平(原田芳雄)。

目の前に子連れで再婚したゆかり(夏川結衣)がいるのに、です。

凍りついた空気を壊したのはゆかり(夏川結衣)本人でした。
おちゃらけて、私はいい人が貰ってくれて良かったです。これによりまた空気が動き始めました。


ゆかり(夏川結衣)はとし子(樹木希林)に誘われて、良多(阿部寛)の幼い頃の写真を見せてもらうことにしました。

そこで見つけたのは幼かった彼が書いた作文です。
そこには将来の夢として、医者になりたいと書かれていました。

それを楽しそうに読み上げるちなみ(YOU)でしたが、それは途中で良多(阿部寛)によって遮られてしまいました。

怒ったような顔で作文をグシャグシャにしてしまう良多(阿部寛)。
そのまま部屋を出ていってしまいました。


ちなみ(YOU)は実家での二世帯住宅を希望しているようです。
しかしとし子(樹木希林)は気乗りしない様子。

するとその時、テレビから海難事故のニュースが聞こえてきました。
途端のジュンペイを思い出したとし子(樹木希林)。

彼女はあの日の前日からの彼の行動を語り始めます。
ちなみ(YOU)がわざと話の腰を折っても気にしません。

ジュンペイの綺麗な靴だけが流れていたその光景が今でも焼きついているというのです。


あつし(田中祥平)は恭平(原田芳雄)のいない間に診察室に入り込みます。
そこへ恭平(原田芳雄)が戻ってきますが、彼はあつし(田中祥平)を叱ることなく声をかけてくれました。

将来の夢を聞かれたあつし(田中祥平)は、ピアノの調律師になりたい、と答えます。
音楽の先生が好きだから・・・というあつし(田中祥平)に恭平(原田芳雄)は医者を薦めるのでした。

やりがいのある仕事だぞ、という恭平(原田芳雄)でしたが、そこへやってきた良多(阿部寛)からは、変なことを吹き込まないでくれ、と言われてしまいます。

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日が陰てきた午後、良多(阿部寛)はとし子たちとお墓参りに向かいました。

子供の墓参りなんてこんなに辛いことないわ・・・とつぶやきながら草を引き、愛おしそうに話しかけながら墓石に水をかける彼女は、家族というカテゴリーがとても強く大切なものとして考えられているようです。

その帰り道、良多(阿部寛)はとし子(樹木希林)から、子供が出来たら別れにくくなるんだからよく考えるように、と釘を刺されました。

普通は早く孫の顔が見たいもんじゃないのか、と問うもとし子(樹木希林)は、あんたんとこ普通じゃないんだもん、と涼しい顔で言い放つ始末。

そんなとし子(樹木希林)の前に、黄色いモンシロチョウが現れました。

それを見ながら、冬を乗り越えて生き残ったモンシロチョウが黄色くなって戻ってくるんだ、と言い出すとし子(樹木希林)。
誰に聞いたのかわからないこの話を、彼女は大切にしているようです。


夕方になって一人の青年が横山家を訪れています。

丸々と肥え太った彼は、マスコミ関係を志望しながら早々にその道を諦め、今はバイト先で正社員になる道でいいかな、なんて話をしています。

この青年こそ、ジュンペイが助けた海で溺れていた少年だったのです。

彼は毎年命日にはお線香をあげに来ています。
それはとし子(樹木希林)がそう望んだからです。

彼女は青年を見送りながら何度も、来年も来てくださいね、必ずですよ、と繰り返すのでした。

恭平(原田芳雄)は青年のことが腹ただしくてなりません。
あんなくだらないやつのためにジュンペイが、と吐き捨てるように言う恭平(原田芳雄)に噛み付いたのは良多(阿部寛)でした。

医者がそんなに偉いのか?と憤っている良多(阿部寛)ですが、その空気の悪さは信夫(高橋和也)の登場で霧散されてしまいます。
彼のおちゃらけた態度にその場が流れてしまったのです。


夕飯前に帰ったちなみ(YOU)達。
食卓の話題を盛り上げる人がいなくなって一人ゆかり(夏川結衣)が話を振っています。

しかし恭平(原田芳雄)の趣味を褒めても医者としての存在に安心感を抱いても、それをことごとく潰していくとし子(樹木希林)。

そこで思い出の曲はないんですか?と振ってみると、とし子(樹木希林)があるわよ、といってレコードを持ってきました。

食卓に流れたのはブルーライト・ヨコハマ。
微笑むような顔をして時折口ずさむとし子(樹木希林)に対し、恭平(原田芳雄)は何も言わずうな重をかき込んでいます。

いつあのレコードを買ったのか?と風呂に入りながらとし子(樹木希林)に聞く恭平(原田芳雄)。
すると彼女はこう答えたのです。

あなたが板橋の女の家に行っていたあの翌日ですよ、と・・・。

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とし子(樹木希林)が台所でかぎ編みをしていると良多(阿部寛)がやってきました。
そろそろあの青年を呼ぶのを辞めてはどうかというのです。

しかしとし子(樹木希林)は首を縦に振りません。

一年に一度くらい辛い思いをして貰ったってバチは当たらない、と言う彼女には息子をなくした悲しみや怒りをぶつける先がなく、それを十年やそこらで忘れられちゃ困る、との思いがあったのです。

あんたも本当の親になればわかる、というとし子(樹木希林)はやはり、家族に特別な思い入れがあるようです。

良多(阿部寛)が風呂に行っている間にゆかり(夏川結衣)を呼び出した彼女は、譲る着物を出してきながら、また子供の話を今度はゆかり(夏川結衣)に振るのです。

ゆっくり考えるつもりでいる、というゆかり(夏川結衣)に、一見賛同するような意見を出しながらも、けれど赤ちゃんができてあつし君とギクシャクしちゃいけないから作らない方がいいかもねぇ、と話を締めるとし子(樹木希林)。

その言葉にはさすがのゆかり(夏川結衣)の表情も固まってしまいました。


良多(阿部寛)が風呂から出てくると、部屋に黄色いモンシロチョウが迷い込んできました。

それを見て、ジュンペイが帰ってきた、と言い出したとし子(樹木希林)は、しきりに蝶に話しかけ、外へ出そうと窓を開けた良多(阿部寛)を咎めます。

ひらひらと舞う蝶をふわふわと追いかけるとし子(樹木希林)の姿は一種異様で、良多(阿部寛)は恭平(原田芳雄)と協力しながら蝶を外へ逃がすのでした。

それをぼんやり見送るとし子(樹木希林)。


あつし(田中祥平)は様子のおかしかったとし子(樹木希林)についてゆかり(夏川結衣)と話をしています。

死んじゃっているのに、という彼にゆかり(夏川結衣)は、死んだからっていなくなるわけじゃないと話すのです。

その夜、あつし(田中祥平)は庭に出て一人将来の夢へと思いを馳せます。
亡くなった父親のようにピアノの調律師になりたい、もしなれなかったら医者になりたい、と・・・。


翌日のバス停。
恭平(原田芳雄)ととし子(樹木希林)に見送られバスに乗り込んだ良多(阿部寛)はホッと一息。

これでもう正月はいいだろ、と顔を見合わせて笑う良多(阿部寛)たちの言葉など知る由もない恭平(原田芳雄)は、次は正月か・・・と呟くのでした。


その三年後、恭平(原田芳雄)が亡くなり、その後を追うようにしてとし子(樹木希林)も亡くなりました。

今では四人家族になった良多(阿部寛)は今年もお墓参りに帰ってきています。

そんな彼らの前を舞うのはあの時と同じように黄色いモンシロチョウ。

この蝶は果たして誰なのでしょうか―――?

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「歩いても 歩いても」見所ポイント!

「歩いても 歩いても」見所

息子を早くに亡くしたという悲しい過去以外は、なんの変哲もない普通の家族の集まりを描いた作品です。

しかしこの映画がその単調な流れだけでは終わらなかったのにはやはり、演者の力が大きかったように思いました。

原田芳雄さん、樹木希林さといった大ベテランだけでなく、阿部さんやYOUさんの自然な姉弟関係、馴染みきれない居心地の悪さを明るさで表現した高橋和也さんと曖昧な笑顔で演じた夏川結衣さん。

本当にどこかのお宅の一日を拝見しているかのようなリアルさがありました。

それだけに、久しぶりに帰ってきた良多が両親の老いを感じるシーンなどは、自然に挟み込まれているだけに己を振り返ってしまいます。
お風呂場の手摺、医者としての面影を失った父親の姿など、なんだか少し寂しくなりました。


登場人物の誰もが普通の人なんです。
取り立てて良い人でもない代わりに悪い人でもない。

表面上はうまくやっているようでも、子供のことに口を出したり、帰る日数を減らそうとしたり、二世帯住宅は親のためだと思っていたり・・・内に秘めた人間のいやらしさがリアルに、それでいて嫌にならない程度の軽さで表現されていて、本当に人間の本質がサラっと演出されていると感じます。


今作でも樹木希林さんは各賞を沢山お獲りになられましたが、個人的には原田芳雄さんの演技を今はもう観られない事もあって、現実が作品と混同し誰かの思い出のビデオをみているようでした。

大きな波乱のない作品ですが、相性がうまくいってない恭平と良多の似ている部分がおかしかったり、助けた少年への思いを語るとし子が怖かったりして、とてもいろいろな感情を持ってしまう一本です。

何かをしながら見るのではなく、静かに落ち着いてご覧になって頂ければと思います。

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