「わが母の記」ネタバレ!あらすじや最後ラスト結末は?見所も!

映画「わが母の記」は、役所広司・樹木希林主演、原田眞人監督の2012年の日本映画です。
原作は井上靖作の小説です。
この「わが母の記」は、三國連太郎さんの遺作となりました。

そんな、映画「わが母の記」のネタバレ、あらすじや最後ラスト、結末、見所について紹介します。

■ スタッフ
監督: 原田眞人
製作総指揮:石塚慶生
脚本: 原田眞人
撮影: 芦澤明子
音楽: 富貴晴美

■ 主要キャスト
伊上洪作:役所広司
八重:樹木希林
琴子:宮﨑あおい
桑子:南果歩
志賀子:キムラ緑子
郁子:ミムラ
紀子:菊池亜希子
瀬川:三浦貴大
貞代:真野恵里菜
美津:赤間麻里子
隼人:三國連太郎

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「わが母の記」あらすじ

「わが母の記」あらすじ

これは小説家・井上洪作(役所広司)とその母・八重(樹木希林)の物語。

父(三國連太郎)の容態が思わしくないと聞いて伊豆に向かった洪作(役所広司)でしたが、気になったのは母・八重(樹木希林)の言動・・・。

長男のあなただけに行っておきますけどね、と前置きして始まった話は前にも聞いたことがある話なのです。
大丈夫?と心配してみても、あんたの方が大丈夫?と返される始末。

決して自分の非を認めないこの母から捨てられた過去を持っている洪作(役所広司)は、どんなに丁寧な言葉で接していてもその心には空虚な寂しさを抱えています。

やがて時は過ぎ―――
八重(樹木希林)の物忘れも酷くなり、やがて一人では生活できない程になります。

老いゆく母と屈託を抱える息子・・・二人の心が通じ合う日は来るのでしょうか・・・?

「わが母の記」のネタバレ、最後のラスト結末は?

「わが母の記」のネタバレ、最後のラスト結末

洪作(役所広司)の描いた自叙伝的小説が爆発的なヒットを記録し、家族は総出で発送準備に取り掛かっています。

書生や秘書だけでなく、妻や娘たち家族もみんなで取り掛かる準備ですが、末娘の琴子(宮崎あおい)だけが参加していません。

洪作(役所広司)が書いた小説が原因でした。

自叙伝に近いため、琴子(宮崎あおい)をモデルにしたキャラクターを登場させたのが思春期の彼女には耐えられないのでした。

しかし洪作(役所広司)には、愛情があれば奉仕活動にも参加するはずだ、との確固たる信念があるだけに娘の行動が身勝手にしか感じられません。
琴子(宮崎あおい)を叱り飛ばします。

小さな声で、奉仕を強要するなんて・・・と抗議する琴子(宮崎あおい)ですが、その言葉はさらに父親を怒らせるだけでしかないのでした。


1960年の晩夏―――
八重(樹木希林)を取り囲んで琴子(宮崎あおい)ら孫娘たちの楽しそうな笑い声が響いています。

ますます物忘れのひどくなった八重(樹木希林)は、たった今話したはずの話を何度も繰り返しますが、琴子(宮崎あおい)達はそんな八重(樹木希林)の姿が愛しくて仕方ないようなのです。

その夜洪作(役所広司)は一人の青年を連れて帰ってきました。
瀬川(三浦貴大)という青年は、出版社に勤めていた頃からこの家に出入りしていましたが、この度会社を解雇されたところを彼が引き取って来たのです。

これからは、運転手兼住み込みとしてこの家で過ごす事になりました。


深夜になって、八重(樹木希林)は執筆中の洪作(役所広司)の部屋を訪ねてきました。
あなたに話しておかなくてはいけない事がある―――そう言って始まったのは、親戚への贈り物の話でした。

それは八重(樹木希林)の目の前で選び、準備した銀時計の話。しかしまるでその記憶がない八重(樹木希林)はその事をはぐらかすかのようにぼやき始めました。

志賀子(キムラ緑子)を産む前、洪作(役所広司)を他所へ預けたことを後悔しているというのです。
何度も迎えに行ったのに・・・という八重(樹木希林)ですが、その言葉に思わず反発してしまう洪作(役所広司)。

迎えになんて来なかった、僕は捨てられたも同然。
ばあちゃんが親代わりでしたからね、と穏やかな表情、そして丁寧な言葉使いながらもそこには彼のぬぐい難い寂しさが溢れていました。

しかし思わぬ反発にあったからか、八重(樹木希林)は突然しゃんとした声になり、香典帳の話を始めます。

探しておきますよ、と洪作(役所広司)が答えるもその口調が預けていたドゾウのばあちゃんそっくりだ、と嫌味たらしく言う八重(樹木希林)。

明日には帰るというので、洪作(役所広司)は夜中にもかかわらず香典帳を探すハメになったのでした。

八重(樹木希林)が悪し様に語るドソウのばあちゃん、という人物は、彼女の父親のお妾さんです。
洪作(役所広司)はその人に五歳の頃から預けられていたのです。

幼い時に母親から置き去りにされたと彼が感じるのも無理もない話。
しかしドゾウのばあちゃんは優しく彼を育ててくれたのでした。

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数年後。
琴子(宮崎あおい)の姉・郁子(ミムラ)は結婚して家を出ています。

今日は彼女の子供のお食い初めの日です。
しかしこのめでたい日に八重(樹木希林)がちょっと面倒なことに・・・。

先月車にはねられた志賀子(キムラ緑子)に対し、毎日ゴロゴロしていいゴミ分だねぇなどと暴言を吐いた八重(樹木希林)。普段から母親のそう言った思いやりのない言葉に神経をささくれ立たせていた志賀子(キムラ緑子)は、それが認知症の症例だと分かってはいてももう心の余裕を無くしているのです。

志賀子(キムラ緑子)はついに、しばらくの間八重(樹木希林)を預かって欲しい、と願い出たのでした。

この問題を茶化しながら話し合う郁子(ミムラ)たち。

それは決して悪意あるものではありませんでしたが、その態度が八重(樹木希林)のことを真剣に考えているように思えない琴子(宮崎あおい)は一人憤っています。

東京の家に呼び寄せてもばあちゃんはここが嫌いだから、軽井沢の別荘を使おう、と提案するも真面目に取り合って貰えません。

八重(樹木希林)の面倒を見るという琴子(宮崎あおい)に洪作(役所広司)は、それは無理だろうと相手にしないのです。

すると琴子(宮崎あおい)が、それは子供束縛しているのと同じだ、と言い募ります。
そんな彼女に呼応するようにして、もう一人の姉・紀子(菊池亜希子)もまた子供の頃の思い出を語り始めました。

嵐が来るからとどうしても見たかった映画館から帰宅させられた経験を持つ彼女は、未だにそのことを根に持っていたのです。

お父さんは子供の頃自由だったから子供たちの自由を奪ってる!そうまで言われた洪作(役所広司)は憮然として部屋から出ていくしかないのでした。


結局八重(樹木希林)は、琴子(宮崎あおい)が軽井沢で面倒を見ることになりました。

共に軽井沢に向かうのは、八重(樹木希林)の世話をしてきた貞代(真野恵里菜)、それから瀬川(三浦貴大)。

八重(樹木希林)は瀬川(三浦貴大)をアメリカに行ってしまった弟だと思い込み、意外と素直に軽井沢に行く事を決めたのです。

しかし八重(樹木希林)は、自分が遠くへやられる事を「姥捨て山」になぞらえていた様です。
東京で泊まった夜、それを聞いた洪作(役所広司)は、幼い頃母がくれた絵本を思い出し顔をほころばせます。

それこそが、ドゾウのばあちゃんの所へやられる時八重(樹木希林)が持たせてくれた「姥捨て山」だったのです。

懐かしそうに話し始めた洪作(役所広司)ですが、しかし八重(樹木希林)の反応は冷たいもの・・・。
全く興味なさげに話を切り上げてしまうのです。

洪作(役所広司)は思い出しています。
五歳だった自分がこの絵本を読んで泣いた事を・・・。

彼はいつか母親と別れなくてはいけない事が悲しくて仕方なかったのです。


軽井沢にやってきて以来、八重(樹木希林)の体調は日によって大きく違います。

初めこそ八重(樹木希林)の心情を慮って一緒に暮らす決心を固めた琴子(宮崎あおい)でしたが、いわれのない非難を受けることに嫌気がさしています。

八重(樹木希林)は自分の思い込みこそが正しく、琴子(宮崎あおい)がどんなに否定しても認めようとしないからです。

八重(樹木希林)が軽井沢を気にったこともあって、彼らは冬の始まりまで滞在します。

洪作(役所広司)はもう滅多に顔を見せることはありませんでしたが、ひとつ屋根の下で暮らすうち、琴子(宮崎あおい)と瀬川(三浦貴大)はお互いに惹かれあったようです。

結局瀬川(三浦貴大)は洪作(役所広司)のもとを離れる形で琴子(宮崎あおい)を選び、二人は結婚したのでした。


時は流れて、1969年。
ドゾウのばあちゃんの法要が行われたその日、紀子(菊池亜希子)の長年の夢が叶いました。
留学が許されたのです。

それは、体が弱く結婚を諦めていた紀子(菊池亜希子)にとって大きな一歩となるのです。

この年の志賀子(キムラ緑子)は何かと用事が多く、その度八重(樹木希林)は洪作(役所広司)が家に引き取っています。
しかしこの頃には暴力を振るうまでに悪化した認知症・・・。

夜中には懐中電灯を持って歩き回る徘徊行為まで始まっています。
まるで母親を探す子供のようなその行為に、いくら人手の多い洪作(役所広司)の自宅とは言えほとほと参っているようです。

改善方法がなかなか浮かばないなか洪作(役所広司)は、懐中電灯を渡さないで徘徊への興味を失わせるようにと指示するのでした。


そんなある日、洪作(役所広司)の書斎にある縁側で穏やかに座っていた八重(樹木希林)は、静かに話し始めました。
あの女が私の息子を奪った、と。

彼女は夜な夜な息子を探して歩き回っていたのです。
何度聞いてもどうしても居場所がわからない、と悔しそうな八重(樹木希林)ですが、洪作(役所広司)はあなたが僕を置き去りにしたんでしょう、と取り合おうとしません。

しかしその直後、八重(樹木希林)の口にした言葉には目を見張ります。
雨が上がりました―――で始まるその詩は、かつて少年だった自分が書いたものだったのです。

僕が一番好きなのは、お母さんと渡る海峡。
その最後の言葉を何度も何度も繰り返す八重(樹木希林)の表情は穏やかで幸せそうで、その顔のまま彼女が懐から大切そうに出してきたのは、その詩が書かれているボロボロに擦り切れた一枚の紙でした。思いもよらなかった母の一面に思わず顔を覆ってしまう洪作(役所広司)。

母親が徘徊するのは自分を探していたからなんだ、そう確信した彼は弾む声で琴子(宮崎あおい)に、おばあちゃんの夜回り分かったぞ!と言うのでした。

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いよいよ紀子(菊池亜希子)の旅立ちの日。
娘を見送るため共にフェリーに乗り込んだ洪作(役所広司)はそこで、自分がどうしてドゾウに預けられていたかを妻から聞きます。

台湾に渡る際、子供は必ず離散するから一人でも生きていけそうな子供は残しておくべき、と言われた八重(樹木希林)が洪作(役所広司)を手放したのが本当の理由だったのです。

自分は捨てられたのではなかった―――
ずっと抱え続けてきた重しのような過去をぬぐい去れた洪作(役所広司)でしたが、その時自宅では八重(樹木希林)がいなくなっていました。

停電に慌てる家人の隙をついて外へと出てしまったのです。
それを聞いた工作(役所広司)は慌てて、出航間近のフェリーから飛び降ります。

八重(樹木希林)は親切なダンプ運転手に乗せてもらって、沼津を目指したようです。
探し回っていた琴子(宮崎あおい)もまたそれを知ると沼津に向かいます。

沼津に行けば息子に会えるんだよ・・・
その一途な思いで御用邸裏の海岸に二人がたどり着いた時、そこには洪作(役所広司)が待っていました。

うっすらと空が明るくなり始めた海岸で、焚き火をしながら待っていた洪作(役所広司)は八重(樹木希林)のもとへ駆け寄ります。

しかし八重(樹木希林)にはそれが探し求めている息子だと認識できる力はもう残されていません。

どこのどなたか存じませんが・・・けれど、そんな淋しい事を呟く母を前にしても洪作(役所広司)の顔は曇りません。
彼は母を背負って幸せそうな顔で浜辺を歩くのでした。


それからまた時は流れ―――
瀬川(三浦貴大)が文学賞を獲り、琴子(宮崎あおい)はその審査員を努めた父を労いに実家を訪れていました。

その日の夜のことです。
八重(樹木希林)が亡くなりました。

最後の最後まで彼女の面倒を見ていた志賀子(キムラ緑子)は、母の死を知らせた電話口で洪作(役所広司)から労われ、言葉にならないまま泣き崩れます。

洪作(役所広司)もまた一人になり、姥捨て山を思い出して涙するのでした。

葬儀の日は雨・・・。
棺桶に入った八重(樹木希林)を見つめる穏やかな空気で物語は幕を閉じます。

「わが母の記」見所ポイント!

「わが母の記」見所

以前観た時よりも泣いてしまいました。
介護という大きな社会問題の中で、呆けた両親とうまく会話を交わせていないご家庭も多いだろう昨今、幼かった頃抱えた心の傷、まるで使い分けているかのようなまだら呆け、日々の忙しさや自分の生活をかき回すことしかしない両親への愛情を見失っている方にぜひ見て貰いたいと思いました。


そこに正解や救いがあるとは思いませんが、父親でも母親でも、子供である自分が見た一方通行の目線だけでなく、兄弟や配偶者、孫たちから見た目線によって気付かされる、思い出させてくれる両親の愛情があるように思います。

その微妙なラインをまた希林さんがうますぎました。
本当にイラッとさせられるぐらい、随分な身勝手婆さんなんです。

愛情は奉仕。
この言葉がやけに身に染みました。

親だから、子だからとやらなければいけないことなど何もない。
親子であるという血のつながり以前に、愛があるかどうかなのだろうと思います。

今心が疲れている方、余裕がない方にはぜひご覧いただければなと思います。

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